「小説家になろう」という投稿小説サイトはもはや皆さんご存じだと思うが、所謂なろう系といわれる小説(アニメ化したもの含む)には「ざまぁ系」がなんだかんだで不動の人気を保っているように思われる。
かくいう自分もざまぁ系は非常に好きで、うまい感じでざまぁしているのを見るとどこか心がすっきりするくらいには読んでいると思う。性格が悪いのかもしれない。
自分だけではなく多くの人がざまぁ系を支持し、ランキングに入るジャンルとしては王道ともいえるべきカテゴリであるが、なぜそんなにざまぁ系が人を魅了するのか。その魅力について考えたいと思う。
境遇に恵まれない主人公を自分に投影している
まず思い浮かぶ原因としてはこれであろう。
ざまぁ系は基本的には境遇に恵まれない主人公、もしくは人に陥れられた主人公が、自分の能力を使ってだったり、運の良さでたまたまであったりするが、幸せになっていく。というのが王道のストーリー。
もう親の顔くらい見たくらいの王道も王道。
その境遇に恵まれない主人公だったり、陥れられて自分の実力を評価されていない状況を、今の自分の状況に投影し「ああ、自分でもこういう風に幸せになれるかもしれない」「自分を認めてくれる人が現れるかもしれない」「自分を馬鹿にした人たちには天罰が下って当然」というように、自己肯定をしてくれる一種のコンテンツであるのだ。
なんだか書いててつらくなってきた。
あまりにも王道すぎることで安心して読める
さっきから何回「王道」といっただろう。
このジャンルがいわゆるテンプレになったことで、安心して読める、というのも一つの原因ではないかと思うことがある。
大体主人公や周りの人の性格や身分などで大体の展開が読める。
例えば、王子と婚約していた伯爵令嬢が婚約破棄をされれば、
大体王子は浮気をしていて、
大体王子の浮気相手はピンク髪の目の大きなかわいらしい男爵令嬢であり、
大体その浮気相手はマナーがなっていなく、
大体王子が浮気相手と一緒になりたいがゆえに冤罪を吹っ掛けられていて、
大体なぜか大勢のいるパーティで婚約破棄を宣言し、
大体王子と浮気相手が計画した断罪計画はバレて廃嫡され、
大体主人公は、幼馴染か、ほかの国の王子か、王子の弟か、王弟に好かれていてハッピーエンド
という流れがあるので、多少の違いがあれど、似た展開であれば「あーこれとくっつくのかー」というのが初めの10行くらいでわかったりする。
そしてなぜか主人公は鈍感。
逆に言うとそこから裏切りがあったり、つらい展開があったり、というのが少ないため、非常に読みやすい。結局王道っておもしろいよね、という話なのかもしれない。
ただし、今書いたのは短編や中編くらいにいえるもののような気もしている。
長編(自分はどうしても途中で飽きてしまってなかなか最後まで読み切れない…)においては、長編なだけあり、いろんな展開があるように思う。それこそ途中で主人公がピンチに陥ったり、誰かに裏切られたり。
それが悪いわけではなく、読書体力のない人がさっと読んで楽しかったという感想を得られるには長編は読書体力が必要すぎる。
短編でサクッと読めて、何となく展開が読めるから安心して読めるものが好かれているのではないだろうか。
と言いつつ、意外と文体で面白さが違う
それなりに短編小説を読んできた身からすると、そのようなありきたりな展開や設定だったとしても、文体だったり展開の書き方だったりで結構面白さが違うんだなぁ…と思うことがある。
これが作者さんの力量というところなのであろう。
ただこれは読む側の好みというものがあるので、面白さ=作者さんの力量 と完全イコールにはならないので注意が必要である。
単純に自分には合わなかった、というだけのこともあるのだ。喧嘩しないように。
個人的な好みとしてはやはり短編~中編くらいですっきり終わっていると
いいかな。
好みとして、日常系は途中で飽きてしまうという悪癖があるので、どうしても起承転結があり、そこまで複雑ではなく、多くても50Pくらい(1Pの文字数にもよるんですが)までだと読みやすく、読後感がよい。
長編も読んだものもあるが、数章読んだ後、脱落してしまうことがあるので…
そして最初の展開が好きだったものは後から「どうなったんだっけ?」と読み直すことがあるため、ストーリーの最初だけ何回も読んだりする羽目になるのである。(作者さん申し訳ない)
最近のいち推しは「悪役令嬢の中の人」
これについては別の機会に深く語りたい。時間が足りない。
しかしなろう系を書いたからには、この本を推さないと…と自分の内なる魂が叫んでいる。
実際にコミカライズされる前に「小説家になろう」でも読み。これは面白いと何度も読み返している。もういろんな小説を読んでも結局ここに戻ってくる。実家の安心感がある。好き。
そしてコミカライズも大成功。小説の内容と作画の方の絵のマッチ感が半端ない。エミリア様が美しい…
この「悪役令嬢の中の人」に関する熱い想いは別の機会に書くとして。絵は少女漫画よりではあるものの、恋愛ものというよりは復讐ものなので男性女性問わず楽しんで読んでいただけるのではないか。少しでも興味があったら読んで損はないのでぜひ。



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